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小児や心肺停止搬送患者などにAi実施を-日医委員会(医療介護CBニュース)

 日本医師会の今村聡常任理事は3月17日の定例記者会見で、日医の「医療・医学における死亡時画像診断(Ai)活用に関する検討委員会」(委員長=池田典昭・九大大学院医学研究院法医学分野教授)が取りまとめた唐澤祥人会長への答申を公表した。答申では、小児や心肺停止状態で救急搬送された患者などを対象にAiを実施し、その費用を国庫から拠出すべきなどと提言している。

 同委員会は昨年8月、唐澤会長から「死亡時画像診断(Ai)における、医療・医学的合意と社会的合意に基づいた具体的な展開方法についての提言」について諮問され、5回にわたり議論を重ねて答申を取りまとめた。

 答申ではまず、いったん病死と判断された後に、実際は事件性のある死であることが明らかになった事例が散見されるなど、「我が国における死因究明が十分でないことは明らか」と指摘。司法的・医療的観点から死因究明制度を整備するのは国家の義務であり、つぎはぎだらけの死因究明制度を構造的に変革する必要があると強調している。

 続いて、死体の取り扱いの流れや、司法、行政、病理解剖の現状を整理。さらに、(1)医療施設内で予期せず死亡した場合(2)心肺停止状態で搬送されたなどの場合-などの死因究明に関する問題点などを示した。
 (1)では、異常死であれば医師が警察に届け出るが、警察が犯罪性なしと判断すれば司法解剖がされず、されたとしても司法解剖の特性として情報が開示されないなどと指摘。また(2)で通常の病死でない場合、監察医制度のない地域では現場の医師が体表から死因を診断できず、本来なら行政が費用を負担すべきところを医療施設が負担し、行政解剖的な目的で病理解剖が行われている実態があるとした。
 答申では、こうした現状でAiを行えば、医師にとっては検案の手掛かりとなり、所見があった場合に、遺族に解剖を勧めやすいほか、保存された撮像データを開示し、第三者が読影することも可能との見方を示した。

 その上で、Aiの全例実施で死因不明死体を極力なくすことが最良の方策とする一方、現状では財源やマンパワーが不足していることから、まず小児と心肺停止状態で救急搬送された患者などを対象にAiを行うべきと提言。さらに、小児のAi実施費用を約2億5000万円、心肺停止状態で救急搬送された患者などのAi実施費用を約50億円と試算し、これらを国庫から拠出するよう求めた。
 このほか、画像読影の専門家育成やデータの統一的な集積などの必要性を指摘している。

 今村常任理事は会見で、「警察庁に死因究明に関する(研究)会が設けられていると聞いているが、(委員は)法医学の方だけで、現場の臨床医などが入っていない」と述べ、医療関係者の立場から政府、政党に対し、仕組みづくりなどについて要望していく考えを示した。


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